[おすすめ本]【JUST KEEP BUYING – 自動的にお金が増え続ける「お金」と「時間」の法則】 を読んだ感想

読書

投資初心者がまず読むべき一冊

株を始めようと思っていても、一体何から手をつけていいのかわかりませんよね。そして、自分のやっていることが正しいのかどうかもわかりません。家族の理解が得られなかったり、ギャンブルだからと反対されてしまうことも多いのではないかと思います。私は、今回紹介するような投資初心者向けの良書をまず読んでみて、ある程度の知識をつけた上で、自信を持って投資を始めることをおすすめします。私が思うこの本のポイントは以下の3つです。

1.底値を待って現金を貯めるのは意味がない

2.ドルコスト平均法による「ジャスト・キープ・バイイング」こそが優れた投資法である

3.きるだけ早く、頻繁に投資すべき

それでは詳しく見ていきましょう。

著者のニック・マジューリ(Nick Maggiulli)さんってどんな人?

ニック・マジューリさんは、Ritholtz Wealth Management社の最高執行責任者兼データサイエンティストだそうです。この会社はファイナンシャル・アドバイザーの仕事をしている会社のようです。また、パーソナルファイナンス関連のブログOf Dollars And Data.comを運営しています。アメリカで家を借りるべきか、買うべきかなど、この本にも書かれている興味深い記事が書かれています。

いつ投資を始めたらいいのか?という永遠のテーマ

例えば、2024年に入ってから株価は上昇傾向にあります。日本では円ベースで30年ぶりに日経平均最高値を更新し、アメリカではS&P500が最高値更新を繰り返している状況です。もしこの状態がバブルのような株高で、今後一気に下がるとわかっていれば、今株を買うなんて恐ろしくてできませんよね。

このように、投資を始めるときに一番悩ましいのが、いつ始めたらいいのかという問題です。

では逆の場合はどうでしょうか。例えば2020年3月16日、コロナショックによりNYダウは前営業日比で12.9%下がり、1987年のブラックマンデーで記録した22.6%に次ぐ過去2番目の下げになったそうです。こんな日の翌日に株価が安いからと言って株を始めようとする人もなかなかいないと思います。その瞬間は誰もが株価への信頼を失っており、明日もっと下がるかも知れないと全員が考えている時です。そんな中で株を買える人は本当にごくわずかです。

経済の専門家達がどれだけ正しそうな事を言っても、未来を見ることができない以上、株の買い時は誰にもわかりません。

私も、なるべく安く買いたいけれど、それがいつかはわからない問題について長年考え続けてきました。一時期は、10年に一度に起こるような大暴落に備えて、例えば比較的株価の暴落の影響を受けにくいとされる社債を買って持っておき、暴落時にそれを売って株を買い直そうと考えていたこともありました。これは間違ってはいない戦略で、一般にポートフォリオのリバランスと言われています。

しかし、実際には最近はなぜか株が下がれば債権も下がる傾向があり、あまりうまくいかないなと感じました。

ただし、高配当株に関しては、株価が下がり配当性向が上がってきた時に買うことが基本戦略だと思いますので、いくらかの現金を持っておき、暴落を待つという戦略はありだとは思います。この場合、株価が下がると同じ配当金額でも、配当利率が上昇してきますので、何%の利率になれば買うと決めておけばいいと思います。ただし、いつまでたってもその時が訪れない可能性もありますが。

神でさえ「ドルコスト平均法」に勝てないわけ

この本では、1920年〜1980年のいずれかの時点から、毎月100ドルを40年間投資するドルコスト平均法と、毎月100ドル貯金して、相場の下落時のみ投資するバイ・ザ・ディップ(押し目買い)とで、その成果を比較しています。しかも、押し目買いの場合には、神の視点を持ち、2つの史上最高値の間の底値で買えるという破格の条件付きです。

通常であれば、誰しも常に底値で買うことができれば大勝ちできると思うのではないでしょうか。しかし、実際には、40年の期間中の70%はドルコスト平均法の方が勝ってしまうと言うことでした。しかもバイ・ザ・ディップが勝てるのは最初だけで、その後はドルコスト平均法の方がよいパフォーマンスを出し続けたという結果でした。つまりたとえ神の視点を持ち、完璧なタイミングで株を買えたとしても、ドルコスト平均法の方が優れているということだそうです。

この結果になってしまう主な理由は、大きな底値はなかなか来ないため、バイ・ザ・ディップ(押し目買い)は相場が上がり続ける中で指をくわえて見ていることとなり、時間を無駄にして、複利で運用するチャンスを逃すためだと言うことでした。

ジャスト・キープ・バイイングの核心

この本では、私の長い間の疑問「いつ株を買えばいいのか」に対して本当にシンプルな次の答えを示してくれました。私の投資に対する基本的な考えはこういったインデックス投資の基本戦略から来ています。

1.底値を待って現金を貯めるのは意味がない

2.ドルコスト平均法による「ジャスト・キープ・バイイング」こそが優れた投資法である

3.きるだけ早く、頻繁に投資すべき

こういった良書に出会うといつも思うのは、あと10年早く出会えていたら…。でも今日が人生で一番若い日と考えれば、投資をいつ始めればいいのかはわかると思います。「今」ですね。

かくして、「Just Keep Buying」は私のモットーとなりました。多くのデータを用いてこのシンプルなアイデアを説明してくれる素晴らしい本でした。

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この記事を書いた人
おりべ

アメリカ駐在サラリーマンとして働きながら、アメリカでの資産運用について模索中。
このブログでは、私が一歩でも自由になるために日々学んだことを発信していければと思います。
投資のモットーは ”Just Keep Buying”です。
TOEIC 930点(リスニング495点、リーディング435点)、英検準一級。

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