FXAIXは初心者でも安心のS&P500連動型投資信託
Fidelity 500 index fund (FXAIX)とは、Fidelityが販売するS&P500種指数に連動するように設計された投資信託です。S&P500に連動している投資信託やETFは数多くありますが、FXAIXは手数料が0.015%と安く、ファンドの総額も大きく、運用実績も十分です。S&P500を買うということは、アメリカの大手500社の株主となることです。会社の一部を保有しているとも言えます。投資をする対価として株価の値上がり、配当といった利益を得ることができます。私がアメリカで最初に買った株こそが、このFXAIXです。それでは詳しく見ていきましょう。
インデックス投資の王道、S&P500とは?
S&P500(S&P500種指数)とは、アメリカの代表的な株価指数の一つです。日本で言うところの日経平均のようなものです。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLC社が公表している株価指数で、アメリカで規模、流動性、業種を考慮して選ばれた約500銘柄を時価総額で加重平均し、指数化したものです。アップルやマイクロソフト、エヌビディアといった超有名企業が入っています。2024年4月現在のS&P500のTop10企業は次の通りです。
S&P500指数に連動した投資信託やETFを買うということは、アメリカの大企業500社にまんべんなく投資しするということ。アメリカ経済の成長の恩恵を受けることができ、どこかの企業の業績が極端に悪化して倒産するような事があっても、S&P500自体の価値がゼロになる可能性は限りなく低いと考えられます。
また、年4回銘柄の入れ替えがあるため、業績の悪い企業は外され、成長している会社に勝手に入れ変わっていってくれます。個別銘柄を買う場合には、2倍、3倍、10倍になる可能性もあれば、倒産してゼロになる可能性もあるわけです。特にその会社が今後15年、20年と今と同じかそれ以上の業績を残せるかどうかは誰にもわかりません。15年前の一流企業に名前を連ねていた会社が、今どうなっているかを考えれば、個別株の危険性が理解できます。そうなると、個別株投資よりも、多くの会社に分散投資するS&P500のような指数連動型のインデックス投資の方が安定するといえます。
参考までに、我らが日本の代表的な株価指数である日経平均は、この銘柄入れ替え機能が弱く、倒産しそうなゾンビ企業が多く入っているため、信用できないと言われることもあるそうです。
最近は全世界のトップ企業をまんべんなく買うことができる全世界株も人気があります。アメリカ経済が傾いても、他の国の銘柄の配分が増えるように自動的にリバランスされるため、全世界の経済成長の恩恵を受けることができます。逆に、アメリカが他の国々よりもより経済成長した場合、全世界株の伸び率はS&P500には勝てません。とはいえ、全世界の経済はアップルやマイクロソフトといったアメリカの超巨大企業を中心に動いているため、全世界株を買おうが、S&P500を買おうが、結局大きな差はでないと考えられています。アメリカを信じるか、世界を信じるかの差です。
では実際にS&P500連動型商品を買うための手順を見ていきます。
まずは証券口座を開設する
アメリカでS&P500を買う際にまずしなければならないのは、アメリカの証券口座を作ることです。多くの証券会社の中から、私はChase銀行で証券口座を作りました。Chase銀行は金利は低いものの、さまざまなクレジットカードを発行していたり、証券口座と銀行口座を紐づけて一画面で管理できるといったメリットがあります。また、最近では貯金はSoFi銀行を使いだしたのですが、Chaseのクレジットカードを作り続けるためには、ある程度Chaseに資産を預けておくことが重要だと考えていますので、証券口座はChaseだけにしています。Chaseの証券口座だけでも15万ドル以上になればプライベートアカウントのオファーが来ます。
Chase銀行のPCの管理画面では、Checking Account(支払い用口座)、Saving Account(貯蓄用口座)、各種クレジットカード、証券口座とすべて一つの画面で全て見ることができます。口座間のお金の移動やクレジットカードの支払もスムーズなので、非常に便利です。これで金利が高ければ最高なんですが、流石にそこまでは欲張りすぎなのかもしれません。
投資信託か、ETFか
次に考えなくてはいけないのは、「投資信託」にするか、「ETF」にするかです。一番の違いは、上場しているかどうかです。一般的に投資信託は非上場、ETFは別名上場投資信託であり、証券取引所に上場している投資信託の事を指します。
ETFは証券取引所という市場に上場しているため、そこでリアルタイムに売り買いされ、値段も刻一刻と変わり続けます。証券取引所の営業時間内であればいつでも買ったり売ったりできます。一口単位で注文が可能です。
投資信託は金融機関で取り扱われるもので、売買価格は一日一回だけ決まります。何口と口単位で買うこともできれば、いくら分と金額で買うこともできます。ガソリンで例えると、20L入れてもらうこともできれば、2,000円入れてもらうこともできるといった感じです。毎月きっちり決まった金額を買いたいと言う場合には、投資信託のほうが買いやすいですね。
結局どちらがいいということは特になく、運用している会社や、手数料を見ながら好みで決めればいいと思います。
私はその中で、投資信託型でFidelityという大手の証券会社のFidelity 500 index fund (FXAIX) を買っています。FXAIXのようなアルファベッド数文字で簡略的に呼ばれることが多いです。これをティッカーシンボルまたはティッカーといいます。FXAIXを選んだのは手数料が0.015%と安いのと、配当金の再投資が自動でできる機能があったからです。
最近は、おなじFidelityでFidelity ZERO Large Cap Index (FNILX)という投資信託があります。手数料はなんと0%!しかし、実際にはFXAIXとの手数料差はほぼ誤差の範囲で、運用成績は大差ありません。手数料が安くできるのは厳密にはS&P500連動とは言えないからのようです。S&P500のブランド料を払わない代わりに、手数料を下げていると考えればいいと思います。
私のFXAIX運用方法
私はこんな感じで運用しています。厳格なルールは特に決めていません。インデックス投資の場合、株価が暴騰しようが、暴落しようがひたすら買い続ける事が勝率を上げるための基本戦術と言われています。
1.購入開始は2020年の9月から
このときはコロナショックから株価は完全に回復していました。バイデンとトランプの大統領選挙の真っ只中で、政治不安から少し株価が下がってからまた上昇トレンドに入っていました。
2.購入は不定期
本当は指数が上がろうが下がろうが毎月定額購入にしたいのですが、出費が多い月もあれば少ない月もあり、他の投資商品を買うこともあるため不定期になってしまいます。無理せずやっていくのが自分にはあっています。
3.配当は再投資する
S&P500でも配当は出ます。2024年2月現在の年利は1.35%とのことです。ただし、S&P500は指数自体の成長が利益の源泉ですので配当はおまけのようなものです。アメリカでは年4回、4、7、10、12月に分配金がもらえます。頂いた分配金は自動的に再投資して、複利をきかせた運用をしています。
4.証券口座内の主役の位置づけ
株価などでも変わってしまいますが、FXAIXは私の証券口座の中ではトップの比率になっています。これは投資を初めて間もない頃にはFXAIXだけを一途に買い続けていたためです。2024年4月現在、これは大正解だったと思います。
運用してみて感じたこと
投資商品は、実際に運用してみないと、自分に合うかどうかわからない部分もあるかと思います。自分が買った金融商品の値動きが激しすぎれば心配で夜寝られなくなると聞いたことがあります。S&P500連動商品は一日に2%も動けば大きく動いたなと感じるくらいなので非常にまろやかな値動きです。徐々に資産が増えていくのはとても心が落ち着きます。今のところ手放そうとは少しも思えません。インデックス投資家であれば王道中の王道のといえる投資商品の一つだと感じます。
とはいえ、投資は最終的に自己判断、自己責任の世界です。この記事にはあくまで私の実体験とその感想を書かせていただきました。誰がなんと言おうと最後は自分の判断で投資を行って下さいね。
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