クレジットスコアとは何か?
アメリカのクレジットスコアとは、個人がお金を借りるための信用(返済能力)を数値化したものです。スコアは300から850までで数値が大きいほど返済能力が高いとみなされます。
つまり、クレジットスコアが高いほど借り手にとって有利な条件でお金を借りる事ができます。家や車のローンを組む際に、銀行がお金を貸すのか、貸すとしたら何%の利息で貸し出すのかなど、このクレジットスコアを基に判断されます。
クレジットカードも短期の借金のようなものですので、クレジットカード申請が通るか通らないかはクレジットスコアが重要になります。このクレジットスコアが一定以上なければ、クレジットカードは作成できません。
一般的にはこのクレジットスコアが720以上あれば比較的信用があるとみなされます。クレジットスコア800以上になれば非常に信用力が高いとみなされます。
クレジットスコアの種類
アメリカでは大手2社がクレジットスコアを算出しています。1社目はAmexが採用しているFICOです。2社目はChaseが採用しているVantageScoreです。両社も同じような方法でスコアを算出していますが、スコアリングモデルの違いによって異なったクレジットスコアになります。
例えば私が同じ日にAmexのサイトとChaseのサイトでそれぞれクレジットスコアを見ると、下記の様に数値が異なるのはこのためです。左がAmexのサイトで確認したクレジットスコアで736ですが、右はChaseのサイトで確認したクレジットスコアで756あります。同じ日でも20も差がありました。
クレジットスコアに影響する因子
クレジットスコアに影響する因子はいろいろあります。私はChase銀行で発行されるクレジットカードを好んで作成しますので、Chase銀行の画面を基に説明を用います。Amexなどで使用されているFICOでも、各項目の影響度合いは変わりますが、大枠は変わりません。
1.支払い遅れの回数
一番重要なのはクレジットカードの残高を期日までに支払っているかどうかです。支払い遅れの回数が増えて行くと低く評価されます。クレジットカードを毎月使った分(全額)を一括で自動支払い設定にしておくことで、うっかりした支払い忘れが回避できます。もちろん一か月で支払い切れないほど使わないようにしてくださいね。とんでもない利息を払わされてカードローン地獄に行きたくなければ、リボ(分割)払いも絶対にNGです。
2.クレジットヒストリーの期間
クレジットヒストリーを形成し始めてからの長さです。私はまだFairで低い位置にいます。これは滞在期間3年~5年が多いアメリカ駐在員にはどうしようもないですね。
3.クレジット限度額に対してのクレジット使用額の割合
複数枚のカードを持っている場合は、その総限度額に対しての使用金額の割合になります。限度額に対して使用割合が低いほど良いため、クレジットカードの限度額いっぱいまで使ってしまうという人は、銀行に交渉して限度額の引き上げを行うといいでしょう。
4.クレジットチェックの回数
これはクレジットカードやローンの審査を何回行ったかを示します。ローンの審査用のチェックをHard Checkと言い、この回数がカウントされます。審査に受かっても落ちても一回とカウントされてしまいます。個人がスコアを確認するのはSoft Checkと言って、この回数にはカウントされません。このHard Check回数が多いと多重債務者とみなされ、クレジットスコアが低くなります。私はもう6回カウントされており、Poorになってしまっています。この回数は2年間の合計回数になっており、2年を過ぎた古い記録はカウントから除外されます。
クレジットスコアを上げるためには?
これまで見てきたように、クレジットスコアはいろいろな要因で変化していきます。下記のポイントに注意しましょう。
1.毎月の返済期日までにその月の利用額はすべて返済する。自動支払い機能を活用する。リボ払いはしない。
2.限度額に対しての利用額の割合には常に気をつけましょう。30%以下に抑える事を心がけて下さい。限度額が低すぎる場合には限度額を引き上げる事もできます。複数のカードを持つことで限度額の総額を上げていく事も可能です。
3. クレジットヒストリー期間はアメリカ滞在期間の短いアメリカ駐在員にはどうにもなりません。気にしても仕方ありません。
4.クレジットチェック回数はクレジットカードの審査に合格しても、不合格でもカウントされてしまいますので慎重にクレジットカード申請する必要があります。2年で6回を超えるとPoorになってしまいます。私としてはここは非常に気になるところで、これ以上クレジットチェック回数が増えてもまだカードが作れるものなのか、ぜひ今後検証していきたいと思います。
常に自分のクレジットスコアを健全な値に保ち、突然やって来るクレジットカードの好条件の入会ボーナスオファーに備えていきましょう!