【2025年2月】S&P500かオルカンか?私がS&P500を選んだ理由

投資

オルカンとは?

インデックス投資家にとっては永遠のテーマである、S&P500かオルカン、どちらがいいのか問題について自分なりの意見を述べさせていただきます。S&P500については、前回下記の記事で解説しました。

オルカンとは、オールカントリーの略で、全世界の株式を満遍なく組み入れたものです。日本で有名なeMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)は、FTSE Global All Cap Index(FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス)という指数に連動するように設計された投資商品です。FTSEは世界中の株式市場を対象にした時価総額加重平均型の株価指数です。世界全体の株式市場の動向を反映するベンチマークとして、多くの投資信託やETFの基準になっています。FTSEの基本的な情報は以下になります。

次にS&P500とオルカンの比較です。S&P500とオルカンは大きく異なってる部分と似ている部分があります。主なスペックは以下の通りです。異なっている部分は、S&P500がアメリカの大型株のみを集めているのに対して、オルカンは全世界(49か国)の大型、中型、小型株を9,000銘柄も組み入れている事です。つまり、オルカンはS&P500よりもさらに分散投資したい人向けのインデックス投資だと言えます。似ている部分はどちらをとっても投資成績の大部分は米国の企業の業績に大きく依存する事です。

オルカンとS&P500とのパフォーマンス比較

気になるS&P500とオルカンのパフォーマンスですが、少し古いデータになりますが、わかりやすいのは下記のデータです。2011年から2021年まで、S&P500の方がずっとパフォーマンスが高いことがわかります。

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/special/am_mufg/02/?utm_source=chatgpt.com

もう少し直近のデータまで見ると下記の様になります。左は年平均のリターン、右はトータルリターンを示しています。Last Yearは2024年の事を指します。5年、10年、20年と長期的に見てみても、すべての期間でS&P500がオルカン(FTSE)をアウトパフォームします。右側の表で、10年、15年のトータルリターンを見ると長期的にどんどん差が開いていく事がわかります。もし20年前にオルカンとS&P500を買って持ち続けていた場合、オルカンだと約3.7倍に増え、S&P500だと約6.1倍になったという事です。けっこう大きな差がついていると思いませんか?

https://curvo.eu/backtest/en/compare-indexes/ftse-all-world-vs-sp-500?currency=usd

ただし、これはあくまでも過去のデータです。この先どうなるかは誰にもわかりません。オルカンが大好きな方もたくさんいますので、お互いの意見を尊重するべきと考えます。

アメリカでオルカンを買いたいなら

アメリカでは、代表的なものとして、ETFのVanguard Total World Stock ETF(VT)と、投資信託のVanguard Total World Stock Index Fund(VTWAX)があります。

Vanguard Total World Stock ETF(VT)

  • 運用会社: Vanguard
  • 経費率: 0.06%
  • 純資産総額: 約540億ドル
  • 設定日: 2008年6月24日
  • 基準価格: $121.70 (2025年2月5日)

Vanguard Total World Stock Index Fund(VTWAX)

  • 運用会社: Vanguard
  • 経費率: 0.04%
  • 純資産総額: 約1,400億ドル
  • 設定日: 2000年11月13日
  • 基準価格: $557.64 (2025年2月5日)
  • 最低購入金額: $3,000

ETFを買いたいならVT、投資信託を買いたいならVTWAXを選ぶことになります。どちらも経費率も十分に低いです。注意点はVTMAXは最低購入金額が$3,000に設定されていることです。月$1,000積み立てるなんてことができませんので少し使いづらいですね。

S&P500派である理由

私がS&P500派なのは、単に過去のパフォーマンスが良かったからだけではありません。実際にアメリカに住んで働いており、アメリカの強さを肌身に感じるからです。下記の条件をすべてそろえている経済大国は他にはないため、私には他の国に投資するくらいならアメリカだけでいいと思えてしまいます。逆にこれらの観点で日本を見たときに、いかに日本の将来が危うのかが見えてきてしまい、怖くなります。

  • 政治のしくみ: 共和党と民主党の2大政党による民主政治で、政権交代の機会が多いため、新しい政策ができる
  • 地政学的安定: 隣接国がカナダとメキシコで戦争状態となる危険が低い
  • 資源が豊富: 国土が広く、エネルギー資源も豊富(シェール革命後、石油産出量は世界一)
  • 多様性: 人種、文化が多様であるため、新しいアイデアが生まれやすい
  • 人口動態: 2050年まで緩やかに増加し続けると予想されている。少子高齢化のスピードが緩やか
  • 言語: 英語は多くの国で話されているだけでなく、コンピューターの世界でも共通言語。

このような理由から、私のアメリカでの投資の柱はS&P500であり、今のところオルカンに投資するつもりはありません。ただし、未来は誰にも読めません。アメリカが実は今とんでもないバブル景気なだけで、日本のバブル崩壊後のように40年間経済が停滞する可能性だって十分にあります。

アメリカだけに投資したいのか、全世界に広く分散投資したいのか、結局はその人が何を信じるのか次第です。10年後にどうなっているのかまた検証してみたいですね。

※投資は最終的に自己判断、自己責任の世界です。この記事にはあくまで私の実体験とその感想を書かせていただきました。誰がなんと言おうと最後は自分の判断で投資を行って下さいね。

この記事を書いた人
おりべ

アメリカ駐在サラリーマンとして働きながら、アメリカでの資産運用について模索中。
このブログでは、私が一歩でも自由になるために日々学んだことを発信していければと思います。
投資のモットーは ”Just Keep Buying”です。
TOEIC 930点(リスニング495点、リーディング435点)、英検準一級。

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